第65号 最新医学論文65

ヒトを対象とする研究でオキシトシンの鼻腔投与に対する安全性、副作用と自覚(体感)反応についての総説。


A review of safety, side-effects and subjective reactions to intranasal oxytocin in human research

Psychoneuroendocrinology(2011)

オキシトシンの投与が精神作用に効果があるという人での研究が増加しているが、副作用等に関しての総説がないので、1990-2010までに発表された論文を科学的に調べた。
サンプルの無作為抽出でコントロールを行っているオキシトシン投与の論文が38個存在していることがわかった。1529人(うち79%が男性)が研究対象となっており、その中で8%が精神疾患患者であった。1日1回18-40国際単位投与された。
ほとんどが1回投与であるが、182回投与された報告もある。言われている副作用としては、オキシトシン偽薬投与群間で差がなかった。3例(それも1990年以前の報告)で誤使用や授乳婦に対する長期投与での副作用が報告されている。
結局
(1)オキシトシン投与により自覚できる変化を生じない。
(2)副作用といえるものを生じない。
(3)18-40単位を数回ないし短期間使用しても副作用による症状は出現しない。
今後は、用量、期間、若年層、脆弱(病気)群、女性への投与などを検討する必要がある。

 副作用  訴えた人  偽薬  オキシトシン
 めまい  21  10  11 
 もうろう/ねむけ  38  22   16
 のどの口渇  12  6  6
 鼻の刺激  14  8   6
 水鼻  13  6  7
 胃腸痛  8  3  5 
 不安/心配/不快感  18  11   7
 幸福感/活力/上昇感  14  5  9 
 鎮静/開放感・ここちよさ  59  27  32 
 頭痛  43  29  14

いつ始まったかほとんどわからず。
4時間以内にほとんど消失。
最終的にはすべて消失。





大阪大学大学院大阪大学・金沢大学・浜松医科大学
   連合小児発達学研究科 金沢校

こころの相互認知科学講座

発達障害市民ひろば ::::::::::::::::::::::::::::::