第68号 最新医学論文68

ネズミにもある共感能力と向社会的行動


Empathy and Pro-Social in Behavior in Rats.

Science 334, 1427-1430,2011

概要

共感は他者と感情を共有することであり、他者のためになることをしてあげる行動
(向社会的行動)との動機となる。共感する能力を霊長類以外の動物がもっているかどうかは、これまで謎であった。この問題を明らかにするために、
Bartalらはラット
2尾を2週間同居させた後、片方のラットを透明な監禁用装置に閉じ込め、別のラットをその周囲で自由に行動させるようにした。
実験を繰り返すうちに、自由なラットは、監禁用装置の扉を開けて閉じ込められていたラットを迅速に逃がすようになった。この救出行動は、同様の監禁用装置に好物のチョコレート片を入れ、ラットが閉じ込められた装置と並べた場合でも観察された。自由なラットがチョコレート入り装置の扉だけを開けるようにはならなかった。
しかも約半数例では、自由なラットは5つあったチョコレート片の一部を残すようになり、救出されたラットもチョコレートを食べることができた。
これらの結果は、ラットが仲間に共感する能力をもつことの証拠と考えられる。



大阪大学大学院大阪大学・金沢大学・浜松医科大学
   連合小児発達学研究科 金沢校

こころの相互認知科学講座

発達障害市民ひろば ::::::::::::::::::::::::::::::