第85号 最新医学論文85

自閉症児の大脳新皮質で高頻度に観察される異常斑

Stoner, R. et al.
Patches of disorganization in the neocortex of children with autism.
N Engl J Med. 370, 1209-1219, 2014
[ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン 370巻、1209-1219頁、2014年]

概要

カリフォルニア大学サンディエゴ校のStoner 博士らは、2-15才の自閉症児の死後脳の組織構築を調べた結果、大脳皮質に直径5-7 mmの斑(patch)状の構造異常が存在することを見出した。斑状構造内の皮質第I層からV層では、近傍の正常部分に比べて層特異的なメッセンジャーRNAの発現低下が認められた。この斑状構造が観察される頻度は、自閉症群で11例中10例、非自閉症群で11例中1例であった。また、重度の異常斑が認められたのは前頭前野背外側部(11 例中10例)と側頭葉(2例中2例)で、後頭葉では認められなかった(3例中0例)。これらの結果は、出生前の大脳皮質の層形成および皮質ニューロンの層特異的な分化の異常が自閉症発症に関与する可能性を示唆する。



大阪大学大学院大阪大学・金沢大学・浜松医科大学
   連合小児発達学研究科 金沢校

こころの相互認知科学講座

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